自家製豆腐挑戦レポート

 

ざる豆腐をつくる
【材料と道具と作り方】約2丁分

松尾 康子

  

1. 

大豆(乾燥)300gを一晩(半日強)たっぷりの水に漬けておくと、豆の量は約1リットルになってます。

左が1晩漬けたもの→

   

2.

これを水と一緒にミキサーに掛けます。大豆と水はほぼ同量。私は3回に分けて、それぞれ2分程度ガーッ!

 

3.

できた生呉は約2リットル。これを半分ずつに分けておく。

 

4.

鍋に熱湯4カップほどを沸かし、そこに3の生呉1リットル分を浮かせるように加え、沸騰したら火を弱め、木べらで絶えずかき混ぜながら吹きこぼれないようにして10分ほど煮る。

 

5.

大きなボールに片手ザルを乗せ、その上に晒で作った袋を乗せ、その中に4の煮た呉を流し入れる。(薄まっているので晒木綿の袋をスーーッと流れ落ちていきます)

 

6.

袋の中にゆるいおからが残るので、袋の口を絞って、袋の上からすりこ木の棒で押すようにして豆乳をさらに絞る。手で触れるくらいの熱さになったら、ギューーッと最後のひと絞り!

 

7.

ボールの中の豆乳の泡をすくい取り、湯葉が出来ているならそれも取り去って(口に入れ)、湯煎かまたは直火(豆乳が薄まっているので直火でも大丈夫)で温度を75度にまで上げる。

 

8.

苦汁小さじ2(10cc)をお湯カップ半分で溶かしておく。

 

9.

9.7の豆乳をゆっくりかき混ぜながら、8の苦汁を2〜3回に分けて加えてゆく。段々豆乳をかき回す手が重くなる。

にがりを打つとすぐ豆乳が凝固し始める→

 

10.

ボールに布巾をかぶせ、そのまま15分ほど放置しておくと、豆乳はモロモロした白いものと黄色い澄んだ液体に別れている。

 

11.

おにぎりなどをお弁当に持っていく時の四角いザルに布巾を敷き込んでおいたものに10の白いモロモロを穴あきお玉などですくって流し入れ、上から重石を掛けておく。
(私はバターケースがちょうどザルの内側ぴったりのサイズだったので、これを使いましたが、ちょっと重すぎたかも...)

 

 

12.

20〜30分して豆腐がしっかり固まったら、布巾ごと水の中に泳がしておき、食べる時に引き上げる。

※残り半分の生呉も同じ工程を繰り返します。

 

 

 大きな鍋がないので2リットルの生呉をお湯に浮かして加熱するのは憚られました。でも、二度に分けた分、豆乳が薄くなり過ぎ、上記10の段階で豆乳が凝固する時に細かくなり過ぎ、結果的に豆腐の舌触りが滑らかではなくなったような気がします...。(プリン状に固まらず、細かいモロモロ状態になってしまったので)

 

 

参考文献:
 『手づくり日本食シリーズ 健康食 豆腐』
(津村 喬・鶴田 静・井上豆彦共著/農文協)

 

 

●利点その1

 生呉を煮る時に、鍋に煮立たせておいた熱湯の上に流し入れて煮るので、豆乳が鍋底に焦げ付かず、豆乳を絞る時も、結果的に豆乳が薄まっているので絞るのがとってもラクそう!

 ●利点その2

 苦汁を打つ時に、苦汁をお湯で割って薄め、豆乳の中に何度かに分けて加えていくので、息詰まるような緊張感とは無縁。一度の投入で豆乳は全部凝固して、後には黄色い澄んだ液体が残るだけ。歩留まりもよさそう。

 で、実際に作ってみて、作業中は「う〜ん、楽勝楽勝! これなら非力な女性にもできるし、火傷の心配もないし、経験や勘で左右されることも少ないし、こりゃあ初心者向けには最適!」と思いました。

 ところが、食べてみると鍋オフの時に作ったざる豆腐の方が美味しかったような...。

 鍋オフでの手作り豆腐を食べていなければ、これはこれで十分豆の風味がしっかり感じられて、歯ごたえもしっかりしてて、いかにも手作り豆腐って感じで感激していたと思います。

 実際、お裾分けに届けにいった友人夫婦にも大好評。

 夕食は済んだ後だったのに、二人で一丁、お酒のアテにペロリと食べてくれちゃいました。

 私としては、豆腐の舌触りに不満が残りました。

 重石の掛け方にもよるのかもしれませんが、ちょっと豆乳を薄め過ぎたかもしれません。今回初めて、たった一度の経験だし、本に書かれていた量を二度に分けて作業したので、そのせいもあるかもしれません。とにかく、もう少し試行錯誤してみなければなんとも言えませんが、先の二つの利点は大きな魅力だと思いますのでご紹介しておきますね。

どんなに高い豆腐も安く感じる手作り豆腐..

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