漁樵カオス−燻製オフ
 1999年5月22日(土)〜23日(日)
於 松本市 漁樵カオス

 燻製 レシピ


 アカイカの冷燻

作者

まさりん

所要日数

14日くらい

道具

スモークちゃん(ダンボールスモーカー)

材料

スーパーで売っているアカイカ(タルイカ)のサク

使用する
スパイス

塩、醤油、ミリン、日本酒 (無難な組アワセが多いなぁ>自分(^^;;)

下拵えと漬け込み

表面に多めに塩をして、 ジップロックに入れて冷蔵庫に2−3日置きます。

表面の塩を洗い流してから、1時間から2時間、水に浸け置いて塩抜きをします。 その後で、醤油とミリンと日本酒に漬込みます。おおざっぱな感じで、 日本酒5−7、醤油1、ミリン1くらいの割合です。 好みで加減すれば良いと思います。漬込みはやっぱり冷蔵庫で2−3日くらい。

乾燥

漬込んで醤油の色がついたアカイカを取出して、 キッチンペーパーなどで表面の水分を取り、ピチットシートにくるみます。
これを冷蔵庫で4−5日。
途中、1日目と3日目くらいでピチットシートを取替えます。 こうやって冷蔵庫で4−5日置いておくと水分が抜けてきます。

気温の低い季節ならば、網に入れて、乾燥させても良いと思いますが、 私の感覚ではピチットシートの方がおいしそうな感じに仕上ります。

スモーク

ピチットシートにくるんで、 表面がテラテラしてきたアカイカをBBQ用の串に刺して スモークちゃんの中にぶら下げます。 モチロン網に乗せて燻製してもOKです。

[スモークちゃんの加工]
初代のスモークちゃん(箱の表面に緑色の字で説明文が印刷されているもの)は 箱の上部に串を置くような切れ込みがあったのですが、 この頃のスモークちゃん(赤色の字で説明文が印刷されているもの)は、 その切れ込みがありませんので、カッターで加工してやります。

スモークウッドやチップは何を使っても香りが微妙に違うだけなので 私はあんまり気にしておりません。 今はこの組み合せが気に入っていると言うだけです。

スモークウッドを金属製のお皿に載せて点火します。 私はチップをウッドの下に敷いておいたり、上に乗せたりしています。 こうすると、チップをブレンドしたり、煙の量を増やすことができるからです。 今回はブナのウッドにホワイトオークのチップを使いました。

ウッドの長さでスモークの時間を調整します。 ウッドは10cmくらいに切ります。これで約2時間。 夜の間にベランダで怪しく燻製します(笑) 本当は温度を測るのが 良いのでしょうけど、1−3月の名古屋の夜間の気温であれば、 30−40度程度です。 オフに持込んだのは2月に燻製して冷凍しておいたものです。

スモークした後は、冷蔵庫に入れます。 一晩おくと、煙の香りも落着いてきます。 ピチットシートにくるんで1週間程度ならば 時々シートを交換してやれば持つようです。

今回はそのままの状態でしたが、応用編としてこれをスライスして さらに網に入れて3−4日乾燥させてアカイカのジャーキーにすると これもまた珍味です。乾燥させすぎると硬くなるので要注意。

感想

ちょっとネチョネチョとして 好みが分れる所かもしれません。 味は醤油とミリンでわるくありません。 これも、うまいっという声が聞えてこなかったので、 まぁそれなりのものなのでしょう。


 スモークサーモン

作者

まさりん

所要日数

5〜7日

道具

スモークちゃん(ダンボールスモーカー)

材料

鮭、塩鮭 
基本的には刺身でも食べられる状態のものを手に入れて下さい。 スモークサーモンはお刺身に味付けした程度の代物ですので 鮮度には気を使いましょう。

日本の鮭の場合は寄生虫(アニサキス)がいるため、 生で食べるのは危険と言われています。 渦巻き状になっていると聞きますが私は見たことがありません。 胃の中で胃壁にかみついて穴を開けるのだそうで、とんでもなく痛いそうです。 充分加熱するか、マイナス20度で2日間冷凍することで死ぬそうです。 漫画「美味しんぼ」によるとオーストラリアの鮭は寄生虫の心配がないと 言うことですから、たぶん、刺身で食べられると売っている鮭は、 一度冷凍した物か、海外からの輸入物なのではないかと推測しています。

逆に言うと、しっかりと冷凍された荒巻鮭はOKということです。

1匹丸ごとでも、半身、切り身いずれもOKです。
ただ、焼いて食べる塩鮭みたいに輪切りになったのは吊り下げ方に 工夫が必要と思います。やったことがありません。

使用する
スパイス

塩、オレガノ、その他好みでローズマリー、 コショーなど

下拵え

今回は刺身用として売られている 半身の鮭を使いました。

食べたりぶら下げたりするのに手ごろな大きさに切ってやります。 その後で、指で身を触って中に残っている小骨を毛抜きなどで抜きます。 本には、よく半身をスモークした写真が載っておりますが、 わざわざ切り身にするのは、後で冷凍などして保存するのが容易であることと、 一家4人では一度にそんなに食べないこと、 そしてなによりもスモーカーがそれほど大きくないということによります。

塩鮭の場合は必要ありませんが、生鮭の場合は塩をふります。 燻製関係の本には何グラムというような書き方がありますが、 私は測ってやったことがありません。 感覚的には薄く広くむらなくまぶす、と言った感じです。

その後でオレガノやコショーなどのスパイスをふります。 これは、塩ほどの量は必要ありません。やはり、全体にまぶすという程度です。 生鮭の場合はボウルなどに塩と一緒に混ぜておき、 それを使うと便利です。

漬け込みと塩抜き

漬け込みは市販されているジップロックを 使ってやっています。
塩を振った状態で2日間、ビニル袋に入れて漬け込みします。
そのあとで、ビニル袋に白ワインを注ぎ込みます。 塩抜きを兼ねてワインの味がしみこむことを期待します。 ワインの分量は材料全体がワインに浸かる程度です。 その状態でまた、1日おきます。ワイン以外にもビールだとか、 日本酒、ミリンと醤油などいろいろと試してみると面白いと思います。

風乾

漬け込みが終わったら、材料を取りだし、 表面の水分を拭き取って、ネットに入れて乾燥させます。 気温が高い季節の場合はそのまま冷蔵庫に入れて置いたり、 あるいはピチットシートにくるんで冷蔵庫に入れておくとよいようです。

私は一度、梅雨時にネットに入れて乾燥させていたら、 カビが生えてしまったことがあります。 ネットが臭くなって匂いを取るのが大変でした。

私は高価ではありますが、気温に左右されないのと、表面が乾燥しすぎず、 じっくりと水分が抜けるのでピチットシートばかりを使っております。 ピチットシートで丸一日水分を抜きます。

そうそう、このとき、スパイスの香りが強い方がお好きな方はまだ、 表面が濡れているウチに好みのスパイスを軽く掛けて下さい。 私はオレガノやバジルを軽く振りかけています。

スモーク

風乾まで終わった切り身を BBQ用の鉄の串に刺してスモークちゃんの中にぶら下げます。 ものの本によると表面にオリーブオイルを塗るとよいとも書かれています。

スモークウッドは桜、リンゴ、ヒッコリーなどをお好みで使います。 スモークちゃん付属のステンレス製のお皿にこれまた、 お好みのチップを敷いてその上にウッドを乗せて、 その上にまたチップを振りかけてスモークウッドの端に点火します。 長さ約15cmくらいで2時間程度煙を出してくれます。

チップもウッドもどんなものでもかまいません。私の最近の好みとしては、 ブナのスモークウッドにホワイトオークのチップを使っています。

昼の間は冷蔵庫に入れておき、夜になったら同様に燻製するというのを 2−3日繰返します。そこまでできたら、またピチットシートにくるんで 冷蔵庫に保管します。せいぜい1週間程度までならそれで食べることが できると思いますが、長く保存するときには冷凍してしまいます。 オフに持込んだものはそうやって作って冷凍しておいたものです。

食べ方

現地へ持っていくまでに解凍されておりますので、 現地ではナイフでまず皮を取ります。そしてスライスしてお皿に並べます。 玉ねぎのスライスしたのをやっぱりジップロックに入れて持って行き、 それを上にバサバサとかけてその上からオリーブオイルをかけます。


 牛タンの燻製

作者

CAT

所要日数

7〜10日

道具

冷蔵庫・オーブン・スモーカー

材料

牛タンを固まりで
他は、何ぁ〜んにも在りません。

使用する
スパイス

醤油、砂糖、塩、胡椒、 ブランデー、(本当はブラウンマスタードも使いたかった)

下拵え

ビニール袋に、牛タン・醤油・ブランデー・ 砂糖・胡椒を入れ、冷蔵庫の中に保存して2〜3日おきに 漬け込み液を入れ替えます。 漬け込み液の入れ替えは、牛タンから血と粘りのある液体が出る為で、 牛タン以外の食材では頻繁な入れ替えは必要ないでしょう。

漬け込み液の入れ替え時に端の方を焼いて味見をし、 好みで塩を加えて味の調整をします。
先端の細い所と、根元の太い所で味が全然違うので、 先端で味見した時は濃いめの味に調整して下さい。

因みに、今回はブラウンマスタードを塗そうと思ったいたんですが、 実際にやってみたら、肉の表面に殆ど着いてくれませんでした。 何かアイデアがあったら教えて下さい。

乾燥

「乾燥」と云うより、 「火と通す」という事になると思うのですが、 漬け込みを終わった牛タンを110゜Cのオーブンで1時間30分加熱し、 余熱で30分置きました。
オーブンの温度は機種毎に表示と実際が違う筈ですから、 参考までにして下さい。 私の家のオーブンでは、100゜Cで2時間では全然足りません。
因みに、今回の牛タンは小さめ(850g)だったので1時間30分にしましたが、 前回の牛タン(1.5kg)は2時間かけました。

スモーク

私は軽く煙の香りを付ける程度にしました。 スモークウッド燻で約1時間。 スモーカーが小さいので温度も50゜C近くまで上がりました。 使った木の種類は桜です。

他の人の燻製を味わって、もっと深く燻製した方が良さそうな気がしてきました。

感想

「牛タンの味が残っている」 という意見がありました。
「牛タンの時を残したい」という場合は浅い燻製にして、 「これが燻製だ!」という仕上がりにしたい場合は 深い燻製にしてみるって遊びもできそうです。


 合鴨の生ハム

作者

CAT

所要日数

14日

道具

冷蔵庫・ピチットシート・スモーカー

材料

スーパーで売っている合鴨肉(胸肉)

使用する
スパイス

胡椒、砂糖、塩、醤油、ローズマリー
醤油は隠し味です。

下拵え

買ってきたそのままをビニール袋に入れ、 上記調味料を入れて2日間冷蔵庫へ。

乾燥

2〜3日毎にピチットシートを交換しながら、 冷蔵庫内で保管します。

スモーク

スモークウッドで約2時間、煙にかけます。
ウッドは今回、桜を使いました。

感想

ちょっと塩味が足りなかった雰囲気です。 合鴨の脂肪層も、冷燻には向いてないのかも?
もっとしっかりした味を付ける方が美味しそう。

 チキンの生ハム

作者

まさりん

所要日数

22日

道具

スモークちゃん(段ボール製スモーカー)

材料

鶏肉(胸肉)
スーパーで普通にパックに詰めて売っているので十分です。 なるべく大きな塊を使います。 豚肉よりも鶏肉の方が安いというのが気楽な所です

豚肉を使った生ハムでもそうですが、生ハムはレシピを見てわかるとおり、 本当に生肉なんです。できるだけ、信頼の置けるお店で買うようにと 物の本には書いてあります。

使用する
スパイス

塩は肉1Kgに対して50g。 それに砂糖を20gくらい。
その他は、ローズマリー、オールスパイス、ガーリック、バジル、 コショーなど好みで。ボウルなどに塩とスパイスを混ぜておきます。 そうそう、粗挽きコショーは表面に粒が多めに残る程度に使う方が 香りがよいです。
ジェニパーベリーを入手できるのであれば、 それを使うとよい香りが楽しめます。 今回オフに持込んだものには多分使ってあったと思う。

下拵え

胸肉はできれば事前にネットに入れて ハムっぽい形に整形しておくほうが、あとで食べるときに楽です。 ネットは後でピチットを2回目くらいに取替えるときには 肉も水分が抜けてかたくなって外す事ができると思います。

肉に塩とスパイスを全量、よく擦り込みます。 これをビニール袋に入れて空気を抜くように口を閉めて 冷蔵庫で丸一日から3日くらい寝かします。 この間に塩で肉の中の水分が出てきます。

塩抜きはしません。

乾燥

乾燥はピチットシートを使います。 これは昭和電工が製造している浸透圧を利用して水分を抜くという 半透明のシートです。

肉の表面のスパイス類を落とさないようにしてピチットシートにくるみます。 最初は水分が多く出てくるのでピチットシートを1日で取り替えます。

その後は出てきた水分の具合を見ながら、ピチットシートを取り替えます。 これを3週間繰り返します。もっと固いほうが好みであれば、 さらに一週間くらい。

ピチットシートは結構高いので交換を頻繁にするとお金が掛かります。
目安として、漬け込んでから、その日を1日目と数えると 2日目、5日目、10日目、15日目、20日目くらいでしょうか。

スモーク

最後にピチットシートを取り替えるときに スモークしてやります。
生ハムとしてそのままでも食べられる状態になっています。 表面はちょっと湿ったような感じになっていると思います。 網を上部にセットしてそこに生ハムを乗せてやります。

スモークウッドはお好きなものをどうぞ。
私の最近の好みはブナかクルミです。金属製のチップ皿にホワイトオークの チップを敷いてその上にスモークウッド、さらにその上にホワイトオークの チップを乗せてやります。スモークウッドには小型のガストーチで着火。

ウッドの長さは10cmくらい。 12月から3月の夜間に屋外でスモークしますので 内部の温度は30度前後のはず。(実は測ったことがなかったりして)

時間的には2時間くらい。

煙が終わったら乾燥用のネットに入れて屋外にぶら下げておきます。 昼間は冷蔵庫に入れておき、もう一晩、同じようにスモークします。

2晩目のスモークが終わってネットに入れて一晩煙を落ち着かせたら、 また、ピチットシートにくるみ、冷蔵庫に入れます。 この状態で1ー2週間は大丈夫のようですが、 多めに作ったときはピチットシートにくるんだまま、 冷凍しておきます。

感想

豚肉でできるならば鶏肉でもできるだろうと やってみたのがこれです。なかなか、安く作れるというのがポイントです。
オフに持込んだものは今年の2月に作って冷凍保存していたものです。