No. 2 July, 1999 |
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recepi:豆腐 |
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レストランで食べるもの、お店で買ってくるものと思っていた生ハムが、家庭の冷蔵庫を使って出来ちゃうなんて! |
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いろいろ出ている燻製の本にも生ハムの作り方は紹介されているけれど、もっと複雑だったり面倒だったり、双方向でないためにいまひとつ実際に作ってみるまでには踏みきれないものだったり。 先ごろ行われた「美ケ原・燻製オフ」でも、この豆腐さん式生ハムがいろいろと持ち寄られました。作る人によって微妙に出来上がりも違い、使う肉も豚のロースばかりでなく、鶏肉や馬肉で作ってみる人もいて、これがまたどれもとっても美味しい! 作る人によって十人十色の仕上がりになる豆腐さん式生ハム。 あなたも是非一度トライしてみませんか? |
←合鴨の生ハム(作:CAT) |
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チキンの生ハム(作:まさりん)→ |
★作り方 |
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#1421 SDI01020 豆腐 ★ 生ハムですが・・・。 本業の方でフレンチをやってまして、自店でも自家製の生ハムを提供しています。割と簡単な上に僕は、ハムよりも安全性は高いと判断しています。 何せ、店の商品ですから年中出さないとなりません。ですから、僕は脱水シートに包んで冷蔵庫で熟成することで、環境を統一しています。以下に僕のルセットを紹介します。 マリナード: 岩塩(粗く挽いたもの、無ければ粗塩)50g 上を豚ロースの判がなるべく小さいもの1kgに擦り込んでラップして冷蔵庫に一昼夜置きます。その後水気を取って、脱水シートに包んで冷蔵庫へ。4日に一度位のペースで脱水シートを交換しながら2週間程度熟成させます。これを、28℃から30℃の冷薫に2時間程かければ出来上がりです。 #1423 SDI01020 豆腐 ★ 僕は生ハムについては軽くと・・・。 基本的には生ハムの燻香は軽めに香る方が良いなと思っていますので、短時間に終わらせています。その後はまた脱水シートに包んで、一晩だけ置きます。が、すぐでも充分美味しいですよ。 #1431 SDI01020 豆腐 ★ RE:その生ハムの作り方は見た事ある 一般的に燻製の本には「乾燥とスモークのくり返し」というのが多いですね。僕の持っている本にも殆どがこの方法です。味もあのプロシュートに似て、噛めば噛むほど味わいが深い(塩辛の様な味と表現しています。笑)こちらの方法は捨てがたいのですが、いかんせん安定した供給が必要ですから僕は脱水シート法を常としています。おっしゃるように、あのねっとりしたタイプの生ハムが出来上がります。 Q1.煙による殺菌効果なるものを期待できない作り方だという気がするので、何かそこにあるような気がするのですがデパートなどで市販されている普通の豚肉で大丈夫でしょうか? それとも無菌豚とか言われるものを使われるのでしょうか これは脱水シートの効用なのですが、かけることで殺菌効果が有るようです。詳しくはメーカーに聞いておきますが、煙による殺菌というのも勿論効果があるでしょうけれど、低温で且つ極めて乾燥している状態を人工的に作っているわけですから、これが菌の繁殖を防ぐのだと思います。 Q2.ハムよりも安全性が高いと考えておられるのはなぜですか? これが納得できれば早速やりたい(^^; 温度管理さえ(低温での)しっかりしておけば、ソミュールから上げた後に加熱する必要が有りませんから雑菌が増えません。ハムなどの場合ですと高温から徐々に下がってきた辺りの40℃近辺が菌の増殖が活発になりますので、安易に扱うとかえって恐いと考えます。その点生ハムの場合は温度管理は温めなければOKですから、割と簡単ですね。 Q3.豆腐さんの作り方で出来上がった生ハムをスライスするのに普通の包丁でもできますか? これは・・・。慣れです(笑)。僕はハムスライサーも持っていますけれど、お客さまの前でデクパージュする時以外は使いません。牛刀で細かい反復をさせながら、無用な力を加えなければ切れます。 こんなんで、お答えになっいますでしょうか?ともあれ、もう始めて作ってから10年近くなりますが、未だに問題が生じたことは有りません。どうぞ安心して挑戦して下さい。色褪せが気になるなら、亜硝酸ナトリウムを5g程ソミュールに加えると良いでしょう。硝石と違い人体に害は有りません。 #1437 SDI01020 豆腐 ★ RE:生ハムのこと 僕は冷燻については28度から30度の間で燻煙するもので魚介類の様に加熱するとぱさぱさになりやすい物の処理に適しているもの。燻煙時間としては一般的に7時間程度が標準だと思います。仰るところの、2〜3週間というのは冷燻でも保存を目的にした物というのが僕の考えです。ですから、僕の作っている生ハムの2時間の冷燻というのは「タイプとしてほのかな燻製香」の生ハムを作ろうと思っているからです。 燻製はもとより、料理っていろんな事に挑戦してみる事が大切だし、だからこそ楽しいって思います。カモ胸や子羊等は新鮮であればソミュールに漬けるよりも塩ずりだけで熱燻する方が僕は素材の香りが出て好きですし・・・。失敗は成功の元の精神で挑戦しましょ^^。 #1453 SDI01020 豆腐 ★RE:生ハムですが・・・。 判の大きさについては、物理的な問題からです。1キロのロースと一概に言っても判の大きさによって形状は異なりますね。そうすると中心の部分まで乾燥が進む迄の時間が異なるのは当然です。今まで作ってきた生ハムの僕の持っているデータから言うと、判が高さ5cm程度の物が上限かと思います。SPFで有るかどうかにはこだわらなくても大丈夫ですが、気になるならその方が安全性は高いでしょうね。 保存については、冷燻後再度脱水シートにかけて週1度交換する様にして冷蔵庫で2週間程度ならば問題無いと考えます。これは腐敗するという観点からでは無く、乾燥し過ぎを懸念してです。ただ、気になる様でしたら冷凍という事になると思います。店では一つが熟成出来た時点で次の物を仕込みます。ここで重要なのは「脱水シートは食べきるまで外さない」ということです。また、参考にですが、冷凍するなら一度に食べる分に切り分けて脱水シートで包んで冷凍しますと、解凍したときに生に近い状態で常に食べられます。 #1470 SDI01020 豆腐 ★ RE:RE^2:豆腐式生ハム制作開始 懸念しておられます「過乾燥」はまず無いと思います。僕の経験の中では有りませんでした。しかしながら、それでは質問の答えになっていませんので一つ知恵を。これは生ハムに限らず乾きすぎを防ぐ方法ですが、もし脱水途中で表面が乾きすぎる事があったなら、市販のセロファン(過水性)を巻いて、その後に脱水シートを巻けば良いでしょう。 一般家庭ではコストが掛かりすぎますが、ポワレやムニエルする場合も軽く脱水すると、仕上がりが違います。ブロイラーの匂いもだいぶん抜けますので、スモークチキン等にも応用できますね。ローストした方が違いははっきり分かります。あ、冷凍の刺身をシートに包んで解凍してみると面白いですよ。 冷蔵庫で脱水シートに包んでおいた生ハムに、白く凝固したものがついていたというSOSが書き込まれました。 #1578 SDI01020 豆腐 ★RE:生ハムにカビ?! カビでは無いと思います。このルセットの温度環境ではカビは生えないでしょう?発色剤などの薬品は使って居ませんよね?低温と乾燥で蛋白質が凝固したものかも知れませんね。多分食べて問題ないとは思いますが、一応調べて見ます。ただ、決定的な答えが出せるかどうか・・。 #1601 SDI01020 豆腐 ★多分。多分に大丈夫です(笑) 先程も書きましたが、大丈夫だというプロが100%でした。僕もやはりどう考えてもカビである確立は0に近いと思います。 以上 (美ケ原・燻製オフに持ち寄られた豆腐さん式生ハムのバリエーションレシピもいろいろ紹介されていますので併せてご覧ください。) 文責:松尾康子 |
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